2005年12月27日

天皇の誕生日記者会見

 (取り上げるのが少し遅くなりましたが…)
 天皇誕生日に例年行われている、天皇の記者会見が今年も行われました。
 この中で天皇は、戦争や歴史認識に関して、かなり踏み込んで述べました。

・「サイパン島における昭和19年7月の戦闘で、非常に多くの犠牲者が出た」ことを、具体的数値を交えて説明。
 また、犠牲者の中には米軍・サイパン島民・朝鮮半島出身者などが含まれていたことにも言及。

・「正しい歴史認識を持つよう努めることは、日本人自身にとっても、日本人が世界の人々と交わっていく上でも、極めて大切」
 「今後とも、過去の事実についての知識を正しく継承し、将来に生かすべし」との意見を表明。

 皇室は自らの意見を率直に述べることが難しい立場にあり、ここまで踏み込んだことを述べるのはかなり異例のことであり、天皇にとっても勇気の要ることだったでしょう。
 歴史認識は国家ごと、個人ごとの価値観にも大きく依存するものであり、具体的にどれが正しい(正しくない)のか、断言することはできません。
 ただ最近は、「一部の政治家が自身の歴史認識を(やや一方的に)表明し、それが周辺諸国との摩擦を生んでいる」という事態が頻発しており、天皇はそれに対して危機感を抱き、「正しい歴史認識を」との発言に至ったのでしょう。
 一方で、歴史上の事実は価値観に依存するものではなく、客観的なものですが、その割には事実究明が進んでいない事件も多くあります。(例えば南京大虐殺の犠牲者数は、日本政府と中国政府の主張が大きく異なるとのことです)
 そこで、「しっかりと事実を究明してみんなで共有し、将来に生かすべき」と天皇も考えたのでしょう。

(以下は私の勝手な独り言ですが…)
 私は、今回の天皇の意見に同意です。
 「現在の天皇・皇后は戦後民主主義・平和主義の考え方を比較的尊重しているな…」と、以前から感じてはいましたが、今回の会見を見て、改めてそう感じました。
 一方で、天皇・皇室を崇めている人々の中には、「戦後民主主義・平和主義はよろしくない(戦前の全体主義の方が望ましかった)」という意見の持ち主も多く見られます。(全てではありませんが…)
 「その人々の目には、戦後民主主義・平和主義を尊重する天皇・皇后はどう映るか」について、ちょっと興味があります。(その逆については、今回の会見で答えが見えてきましたが…)

 また今回の会見では、天皇がかなり踏み込んだ意見表明をすることにより、「(当たり障りないことしか言えないという)悪しき前例」の壁がまた少しずつ打ち破られてきたかもしれない…と感じています。
 (質問を半ば強引に打ち切るなど、宮内庁サイドによる妨害工作(ともとられかねない動き)はありましたが…)
 今後も、急激に壁を打ち破ることは難しいでしょうが、心ある皇室の皆さんの手で少しずつ打ち破っていって頂きたいと思います。
posted by たーしー at 22:39| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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