2005年10月12日

技術職場における女性の活用

 読売新聞の10/10報道によると、「工学系の女子大学院生がプロの研究者になる道は、生物・医薬系に比べはるかに厳しい…」という実態が、男女共同参画学協会連絡会(理工系の学会により組織)の調査結果により判明したそうです。
 これは、43の学会(会員数約400,000人)における、学生会員(学生)と一般会員(社会人研究者)それぞれの女性占有率を、各学会ごとに算出したものです。
 生物・医薬系学会では、学生会員が30%・一般会員が10〜20%だったのに対し、土木・機械などの学会では、学生会員が5〜10%・一般会員が1〜2%だったとのことです。

 技術職員全てが研究に携わっているわけではなく、また、研究に携わっている職員全てが学会に加入しているとも限らないので、上記の調査結果が女性技術者の実態を完全に表しているとはいえませんが、一端を表しているとはいえるでしょう。
 (まだ、女性技術者を戦力として活用する体制が社会に整っていない…という意味で)

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 以下、私がこれまで見てきた限りの話ですが、参考までに…
>学生時代
 私は大学で電気工学科に所属していましたが、その時の女子学生の割合は概ね5%前後だったと記憶しています。
 卒業後は大学院に進学した人もいれば、(恐らく技術職で)企業に就職した人もいたと記憶しています。(男子学生とさほど違わないな…という印象でした。その後の状況は分かりませんが…)

>就職してから
(1) 最初に所属していた事業部門
 女性技術職員は原則として本部のみに配属し、出先事業所にはほとんど配属していませんでした。
 (最近になって、出先事業所に配属する例も出てきましたが、それでも日勤専門で、計画等の仕事のみを担当させているようです。)
 ちなみに、男性技術職員には本部と出先事業所の双方を経験させ、出先事業所では夜間作業の立ち会いなども経験させています。

(2) 現在所属している事業部門
 女性技術職員にも本部と出先事業所の双方を経験させ、出先事業所では男性技術職員と一緒に、計画から現場作業までを幅広く行っています。(ただし、女性技術職員には夜勤(工場の運転管理など)を行わせません)

 技術職の仕事は基本的に、実際に現場に行ってものを見たり、作業をやってみたりしないと、机上で設計・計画を行う際にイメージが湧かないことがたくさんあります。
 (現場を知らずに設計したことが原因で、施工中・完成後に問題を生じたという事例は枚挙にいとまがありません)
 逆に、ある程度の現場経験があれば、たとえそれと直接関係ない案件を計画・設計しているときであっても、現場でつかんだ「勘」が大きく役立つことがあります。
 事業部門ごとに程度の差はありますが、女性技術職員を一人前に育て上げる体制を完成させるまでには、まだ道のりが残っているな…という気はします。(そのことをこぼしている女性技術職員を見たこともあり、気の毒に思いましたし…)
 (ここまでお読み頂いてお気づきかもしれませんが、「現場作業と設計・計画は上下関係ではなく、車の両輪である」と、私は認識しています)

 ちなみに余談ですが、(男性を含む)技術職の現場作業への関わり方について…
(1') 最初に所属していた事業部門
 「現場作業は技能職の専権事項」という暗黙の了解があり、技術職はみだりに手を出さないことになっています。(出先事業所の技術職は基本的に、設計・計画や作業立ち会いに専念)
 それでも、私を含む多くの技術職は(「現場を勉強したい」という気持ちを誠意を持って説明した上で)一部の作業に手を出していました。(この経験が大いに役立ったことはいうまでもありません)
 技能職の皆さんの多くは、私たちの希望に理解を示してくれたと思います。(感謝)

(2') 現在所属している事業部門
 技術職もほぼ全員(採用・転入後から少なくとも数年間は)出先事業所で現場作業を行っています。(技能職がきわめて少ないという事情もありますが…)
 そのため、結果としては、技術職の育成にも大きくプラスに作用しているといえます。
 私も現在、現場の担当者として点検作業や運転管理を行っており、一日一日が勉強という気持ちで取り組んでいます。

 他の技術職場でも恐らく、(1')的な職場、(2')的な職場の双方が存在するのでしょう。
 あるいは、「ほとんどの技術職が"我々は机上の仕事だけやっていればいいのだ"と思っている職場」(→(0')とします)もあるかもしれませんが…
 (0')〜(2')のどれが「善」または「悪」だ…などと断じるつもりは毛頭ありません。
 ただ、(0')の方法で行き詰まりを感じた職場があったならば、(1')→(2')の方法へとシフトしていくと、状況が次第に改善していくのでは…という気はします。

 …ずいぶんとまとまりのない話になってしまいましたが、以上で終わらせて頂きます。

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関連記事→職場におけるノウハウの伝授・習得(2005.7.22技術ネタ)
posted by たーしー at 00:01| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 技術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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